課題:「挟む」をテーマにした立体表現
素材・技法・サイズは自由。挟まれるものに継続的な圧力がかかっていることが条件。コロナ禍で校舎が封鎖された時期に実施した演習だったため、写真作品として提出することを前提とした課題になった。
尾田伊吹 伸縮性のある布でたくさんの風船を包み込んだものを持って屋外を歩き回り、ちょうど良い隙間に挟んだもの。生き物のような有機的な形状で、意思を持ってその場にいるかのような佇まいになっている点が愉快で良い。現場で鑑賞するのでは布の口を縛る部分が見えてしまったり、風船の空気が抜けてしまったりする問題が生じるが、写真作品としての提出であるためこれらの問題を自然に回避している点も優れている。
中山美咲 直方体の枠に風船を挟んで歪ませた。有機的でユーモラスなかわいらしい形が魅力的。
申林涛  窓ガラスの間に洋服を挟んで宙に浮かせた。身近な隙間を発見する着眼が優れている。
伊藤紗月 市販のアクリル製ディスプレイケースの幅にぴったり嵌る既製品を探して浮かせた。ギリギリの緊張感が心地よい。
大脇僚介 長い風船をワイヤーメッシュに這わせて挟み込んだ。曲面の連なりが気持ち良い。
藤田悠希 大きな石を壁と地面の間に3つ挟み込んだ。中央の重量のある要素が壁にも地面にも接触しないように配置することで強い緊張感を与えている。
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